炭坑記録画の数々
ヤマの暮らし

ヤマの救済法 其の2(紋引義金)
昭和40年8月

明治 ヤマの救済法 其 二

絞引義金 私傷病者救助にこれもヤマの有志者カオヤクが モンビキ紙を使用して二、三人で戸別訪問をして一ツ絵づつ売りつける一画十銭又は十五銭 モンビキ紙は半紙一枚半又は二枚分位の広さ厚さも倍位あり絵は五十又は百種位あり一枚十銭以上する。全部売って開封する一、二、三等まで当り籖(カクシ)画がある。それには足袋や手拭の粗品を貽る。この紙は鮮魚商人など大魚を売捌くのに使う その際はフクビキと称していた。
昭和二年から健康保険ができてこの悩みは解消した。しかし健康保険誕生に就てヤマ人は、其真相その正体、その性質その味がわからず会社から何%か引去られると言う事で半信半疑 躊躇タメラウていた人もおった。后になってその有難さを想い知ったのであった。但し昭和中期まで脳病と神圣痛は除かれていた。

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