炭坑記録画の数々
排水、通気

通気 門
昭和40年2月

通気。 明治より モン 門以外のことばはヤマに通じない。門番をおけば文句なしだが人件費がかさむからおかない 片盤カネカタには大門 切羽カイロには小門をつくる 或いはドンゴロスのビラ布を張る、門の扉らは自動式に開閉する様工夫考案されたが何分炭函を手荒にぶっつけるから故障も多くや﹅ともすると開けっ放しにする。そのため奥(キリ)詰めの延先などカンテラやマイトの煙りにむせび酔う者が多かった。
昔はタンサンガスがあるとカンテラ又は安全灯でも火が消へる、火がいかぬと言うていた 線香の火でも消える 現今のキヤップランプは消えぬから鈍感な人には、すぐ判らないが目にしみにおい、咽吸困難等でわかる、一サンカタンソで油断はされぬ、命とり。其他直接命はとらないが、水がブツブツ沸ぎる様に泡を出し切羽の炭壁が崩れる如きガラガラバリバリと音を出すのがある これも長く作業すると頭痛がする。
坑内まき傾斜の部 すべて実函は体あたりであける。
ドンゴロスは盗まれぬ様にコールタンが塗ってある 函の汚れもつく なんと美しいノデンかなであった。

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