炭坑記録画の数々
世相あれこれ

大島納屋の座敷 三味線と踊り
昭和41年1月

(ジョウモンは別嬪(美女)の事)
明治三十二年  K坑は明治廿七年開坑 昭和四十年閉坑 

昨日も斬られた、今日も殴られたと喧嘩の絶えない殺傷沙汰の多いヤマの暮し、そのスサンだ上三緒炭坑の大島納屋の座敷から毎夕洩れ出る三味線の音 ピンピンチャン、何の娯楽もない夢にもきけないこのリズム 耳を傾むけぬ者はなかった 当時のヤマ人だちに大いに慰安を与えたのであった 私だち少年も日課の様にコーシ窓から覗き見していたお座敷にはおカミさんが坐って三味を弾き娘のおユキさん十八才が踊っていた おユキさん美しいジョウモンであった(解后の花)。~雪はチラチラ子供は喜ぶ、大人はこじける、犬奴メはとんで出る――サッサ雪を丸めて――箒ではわくやら 屋根の雪きや竿で差す――チリチリツンテンシャン― 
其他 御所のお庭。豊年萬作。渡辺の綱の兜。があり、滑稽な瘤面被るオッペケ踊もあった。

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