炭坑記録画の数々
その他ヤマの仕事
繰込み
昭和40年5月
昔のヤマ人 クリコミ
乙方 二番も午后三時であるが 小ヤマは二番方のない所が多かった。
午前三時汽笛三声が入坑時間 それっと洋服（ワラジハキ）の取締り、和服（フカゴムカタクツ）の人クリもナヤ巡りをする、小ヤマの大ナヤには人繰はおらぬからナヤ頭が小ナヤ（担当）をまわる、取締は直轄チョクカツ坑夫を。
明治三十年代時計のある小ナヤは殆んどない、間には起き忘れておる人もおる。その反めん一時頃から先山だけ入坑しておるのもある。それは人より多く函数を出す人と早くから掘らねば人（ヒト）なみに能率をあげえない下手先山であった。その他前夜二番方の積み残しカラバコを一と先で五、六凾もとりタオシバコして一日かヽりで積む無法者もおった。ネセバコでハコナグレするから配れと云えばケンカになる オレは早起してとったハコだーぞと、（こんな輩らは半ボスで取締長のイキがかヽっておるから人事係も叩かない）
人繰はメリヤスのズボン下皮靴アミアゲとフカゴムがあった。
前日夕方
採炭伝票を配布して予約する 朝繰込みの時今日は体の調子が悪い、或いは病気と申したてヽも、おうそうかと許しはしない。この野郎偽病でオレをナメたかと叩きさげる。
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