炭坑記録画の数々
その他ヤマの仕事

坑内役人
昭和40年3月

昔のヤマ人 坑内役人  昔の坑内監督 今の採鉱課長(主任)

現今は採鉱係、坑内現場と言うが 明治中期頃は頭領と云い 後には小頭とよんでいた。監督が主任となり、主任次席に大廻りと言うがおり 主任の補佐役を勤め仕繰や掘進箇所を担当する、配下の小頭は採炭切羽が担当で出炭に直接努力する。大ヤマには、此の外 保安係 通気係 発破手など各々おって自已責任遂行に励むだけだが 小ヤマの小頭は總て一人でせねばならぬ。見込出炭、切羽有付 発破 バレ硬の処置ある時は坑内大工もする 仕くり方もする。事故発生時 人知れぬ苦労が多い。

カネカタの枠は折れずに中のナリ木が折れてバレる事がある 二番方の時には採炭夫以外には日役はおらぬ よって一屯や半屯位のボタは 小頭がカタズケル そうせねば出炭に影響する小ヤマの悩み。

ヤマにもよる 切羽に松岩以外のシメと言う厄介ものが出る事がある。切羽一面中段に帯の様に横線をひく(薄白)。ツルバシを打つけると火花がでてつぶれてしまう 厚さ10㌢位で二、三段にでる事もある。これにはマイト補助や附日役をつける。明治後期。

附日役は炭価以外に増金する臨時手当である。

線香はマイト、ミチビの点火用。

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