炭坑記録画の数々
ヤマの暮らし

ヤマの悪党
昭和42年6月

ヤマの悪党 ダニ
明治三十年代初期の頃 ヤマの話題 それは 遠賀 川筋の大悪漢 新入シンニュウのワゾウであった 酒樽四斗72㍑の実と空を両手に提げて どちらが空が あてヽ見よと軽々と持あげる大力であったと言う その強力で弱い者虐(イジ)めを常習としていたと言うから 一寸手が うてなかったらしい。

ヤマ人(ビト)が 三人(ミタリも)よれば このはなし(うわさ)


暴力凶漢の最期は畳の上に死なずと雖も この無頼漢は畳の上だが蚊帳に包まれ踠く所を刺殺された。 十九才の靑年がカヤの釣り手を切ったからで、ワゾウは未決監に幽霊となって毎晩現れ若者をトリ殺したと云い伝えられ(て)いた。

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